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節税対策は、相続対策の中でも効果が最も端的に現れる分野だが、基本的には、財産の評価額を減らす、控除額を増やす、税率を下げる、税額候補を増やすという4つの基本方策の組み合わせにほかならず、①~⑤はこれらの方策を利用した節税対策の基本パターンである

節税対策基本パターンを理解する
①時価と評価額の差を利用
 不動産の評価額は、時価の50%~80%になるので、現金よりも評価が低くなる
 貸地については、実際の時価よりも評価額が高い場合もあるので、相続財産としては不利
 自用地よりも貸地の敷地の方が評価額が低くなる
②債務控除を利用
 被相続人名義の借入金は負の相続財産となる
③生前贈与を活用
 生前贈与により、あらかじめ相続財産を減らしておく
④法人を活用
 取引相場のない株式の相続税評価額と時価との乖離を利用する
⑤養子縁組を活用
 養子が増えると、基礎控除額が増えるため、相続税額を減らすことができる

公示地価を100とした場合の目安
都道府県地価調査 100
相続税路線価 80
固定資産税評価額 70
時価(実勢価格) 80~120

地価公示とは、一般の人にはわかりにくい土地の取引価格に対して、適正な指標を与えるためにつくられた制度である
全国約28000ヵ所の地点(標準値という)について、毎年1月1日現在の正常な地価を判断して、その結果が毎年3月下旬頃、国土交通省から発表される。この発表される地価を公示価格と呼んでいる

路線価は、公示価格のおおむね80%がめやすとなっているため、路線価を0.8で割り戻せば、その土地のおおよその相場を知ることができる

不動産鑑定評価による価格の種類
正常価格
限定価格
特定価格
特殊価格

不動産の価格を求める鑑定評価の手法
原価法
取引事例比較法
収益還元法

登記簿には表題部と権利部(甲区、乙区)がある。表題部には、土地の場合は、所在・地番・地目・地積などが、建物の場合には、所在・家屋番号・種類・構造・床面積などが記載されている。一方、権利部には、その不動産についての権利に関する内容が表示されている
甲区には、その不動産の所有権に関する事項が記載され、過去から現在までの所有者や、所有権移転の原因が順を追ってわかるようになっている。乙区には、その不動産についての所有権以外の権利(地上権、賃借権、抵当権など)に関する事項が記載されるが、所有権以外の権利の登記がない場合には、乙区はなく、その不動産の登記簿は甲区までとなる

借地権とは、建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権をいう
地上権は、民法上の物件に当たり、その権利を登記できるうえ、地主の承諾なしに借地権の売却や転貸ができる
これに対し土地の賃借権は、民法上の債権に当たる。この場合、地主に登記を拒否されることがあり、地主の承諾なしには、売却や転貸することはできない

借地権には、昔から存在する普通借地権と、平成4年に施行された新借地借家法にもとづく定期借地権の2つがある

建物が複数の地域にまたがっている場合には、原則として規制の厳しい地域の規制が適用される。ただし、敷地に防火地域が含まれていても、建物が防火地域に含まれていなければ、防火地域の規制はかからない
また、防火地域または準防火地域内にある建築物で、外壁を防火構造にしたものは、外壁を隣地境界線に接して設けることができる

企画の際には、指定された建ぺい率から建築可能な建築面積を求めることになる。たとえば、建ぺい率50%の地域にある敷地で、面積が100㎡の場合には、建築面積50㎡までの建物しか建てることができないことになる
ただし、①敷地が角地の場合には、建ぺい率が10%増しになる
また、②建ぺい率80%とされている地域外で、かつ、防火地域内の耐火建築物の場合にも、10%増しになる
さらに、①と②の両方を満たす場合には、建ぺい率は20%増しになる
なお、④に示す地域内で、かつ防火地域内の耐火建築物については、建ぺい率の制限はない
⑤敷地が2以上の地域又は区域にわたる場合には、加重平均により建ぺい率80%と建ぺい率50%の2つの地域にまたがる600㎡の敷地の例である。この場合、建ぺい率は、敷地面積の加重平均となり、60%と計算されるため、建築面積の限度は360㎡となる

容積率は、敷地が面する道路の幅によって異なる。前面道路の幅員が12mであれば、指定容積率そのものとなるが、12m未満の場合には、前面道路(m)に、係数、すなわち原則的に住居系の用途地域は0.4、その他の用途地域は0.6を乗じた容積率と、指定容積率を比べ、いずれか小さいほうの容積率となる(すしたろう)

所有している土地に賃貸住宅を新築すると、賃貸住宅でも自己居住用と同様の権限措置が受けられる。したがって、多くの場合、不動産所得税はゼロとなる

青色事業専従者給与
青色申告者と生計を一にしている配偶者など、満15歳以上の家族に対して支払った給与を仏用経費として所得から差し引くことができる(事業規模の場合)

実子がいない場合には、2人までを法定相続人の数にふくめることができるが、孫養子は相続税額が2割加算となるので注意が必要

贈与後3年以内に相続が発生した場合には、その贈与財産は相続財産に含めなければならない。しかし、法定相続人とならない孫や娘婿に対する贈与は、法定相続人への贈与と異なり相続財産に加算されないため、生前贈与としては効果的である

相続時精算課税とは、65歳以上の親から20歳以上の子への贈与に限り、2500万円までは贈与税がかからず、それを超える部分については一律税率20%となるものである。また、住宅取得資金の贈与を受ける場合には、65歳未満の親でも贈与できる
ただし、いちど相続時精算課税を選択すると、その後の撤回はできないうえ、相続時に贈与財産の価格を相続財産に加算して相続税を支払うことになる。なお、この場合の贈与財産の価格は、贈与時の価額となる。また、相続時生産課税を選択すると、毎年の110万円の基礎控除も使えなくなる

譲渡所得は、土地・建物を譲渡した年の1月1日現在で、所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得となり、それぞれ異なる税率となる。税率は前者20%、後者が39%なので、所有期間が短いと、約2倍の税金がかかることになる

個人の場合、相続した土地などで、取得費がわからない場合は、売却金額の5%相当額を取得費とする事ができる。なお、古い建物などで実際の取得費が売却金額の5%に満たない場合でも、売却金額の5%を取得費とできる

相続時精算課税を選択すると、2500万円までの贈与は非課税となる

さらに、賃貸用の建物の評価は貸家評価となるため、おおむね時価の半分程度となり、現金で贈与するよりも節税効果が高い。特に、収益物件のうち、建物だけを贈与し、土地は贈与せず親の所有のままにしておけば、土地については貸家建付地としての評価減がそのまま使えることになる
ただし、敷金を含めて借金付で贈与すると、負担付贈与となり、建物の評価額は時価となってしまうため、注意が必要である